欧州銀への不安債再燃
欧州銀への不安債再燃(3面:総合)
「国債値下がり⇒資本不足⇒貸し渋り」による負の連鎖がイメージされて売られていると書かれていました。
前から(といっても開始して二週間もたってませんが、、、)このブログでは、この負の連鎖について触れてきましたが、やはりこういった懸念が、ユーロ全体の売りに結びついているのは確かでしょうね。
この状態で自己資本比率を9%まで高めるというのは、ユーロ売りに拍車をかけるようなもの、、というか実質的には、かなり難しい(無理?)のではないかなと思ってますが、、、
<以下、は考察。主観がだいぶ入っているので参考程度に>
自己資本比率を9%まで高める方法として、
①増資する方法(公的資金注入等)
②資産負債の同時圧縮する方法(有価証券等の売却)
の2パターンが考えられます。
過去の日本の経験を踏まえると、最善の策と思われるのは、先に公的資金を大胆に注入しておいて、同時にECBが欧州国債を大胆に買い支える方法。
公的資金を注入して貸し渋りを抑え、無理のないペースで経済を拡大させつつ、同時にECBは欧州国債を大胆に買い上げて国債価格の下落リスクをおさえることで、金融機関の財政を補佐すると同時に国債の格下げリスクを無効化する。
万全の状態を整えつつ、ゆっくりと不良債権処理(主に不動産バブルの収縮)を進めていく。
大胆な輸血を行いつつ、人体に負担をかけない程度にゆっくりと悪性腫瘍を取り除く。
※今後は新興国の資本流出(キャピタルフライト)に要注目です。中東、アジア、南米諸国の資本流出はすでに始まっています。この流れが一気に加速するときというのは、欧州で金融危機が本当に起こってしまったときでしょう。(ゆっくりと進んでいる方が経済にはむしろ好ましいとも思えます。)