人気投票にやぶれたユーロ

人気投票にやぶれたユーロ(5面:経済)

30日にユーロが100円を割りました。

売られた要因は、
①ECBの資産拡大(金融機関に資金供給した)
②イタリア国債の高止まり
③来年度のユーロ償還時期到来に備えて
④国内企業の円還流

このあたりがあげられるのではないでしょうか。

①に関しては、資産拡大というよりもユーロの資金量が増えたためですね。ドルの量的緩和によるドル安の流れと同じ性質のものです。


②はなかなか値下がりしません。
①の欧州金融機関に対して資金供給したお金が一部流れていくのではないか、と仮説をたてていたのですが、その動きは見られていません。もしものときの予備資金、来年度の償還資金として滞留させていると考えています。③に備えて、、、ということ。


④単純にこれなのではないかな、と考えてます。
というのも、対ドルでも円は大きく円高に振れていますので。


※2012年のユーロの動きは見ものです。
FXには手を出さないようにしていますが、口座だけ開設しておいています。
日本国債の利回り上昇と円安が連動してしまった時に、外貨ポジションを持つことでリスクヘッジするためです。

リスクオフ

リスクオフ(3面:きょうのことば)

今年の新聞のいたるところにこの言葉がありました。

株式などのリスクが高い資産を売却して、国債などの安全資産にお金を移すことをリスクオフと言います。

2011年は欧州等でいよいよ金融危機が起ころうか、という事態に突入したため、この動きが顕著に見られています。

来年度も年初はその動きが継続していることが見込まれます。
、、、といって、今からさらに株式価格が値下がりしていくのかというと、、、12月8、9日のEU首脳会議の後の無難な動きをみると、すでにリスクオフは相当進んでいるとも考えてます。

ヘッジファンドの運用成績も良くないですし、消えていったファンドも多いという経済レポートを目にしたりもしてます。


実体経済の悪化はある程度織り込んでいるだろう。
そろそろ買い時が来ているのかな、、、

食品の輸入拡大

食品の輸入拡大(3面:総合)

輸入額が前年度と比べると12.4%増。

増加要因は、震災による物不足を補うためのもの、や円高があげられています。

増加したといっても、年別の金額水準で見ると、2008年の水準には追い付いていませんので、それほど目を引くような内容でもありません。


2011年以前に前年度比で大きな伸びを示していた年が1996年です。
この頃は円高が進んでいた時代でした。

企業負債、1000兆円下回る

企業負債、1000兆円下回る(5面:経済)

1987年3月末以来、24年半ぶりに1000兆円を下回りました。

日経新聞には負債残高のグラフ推移がのっているのですが、よくよく見ると、横ばい推移しているんですね。


負債が増えないとお金は増えませんし、経済も成長していきません。

経済成長を続けている国の負債は一貫して増えています。
主に企業や家計が負債を率先して増やし、政府の税収が潤うという流れです。

いまの日本はこれが完全に逆転しています。
企業や家計が負債を率先して減らしており、政府の税収が潤わない。

それどころか負債が増えないまま放っておくと、経済衰退を招きます。

そこで日本政府が代わりに負債を増やしているという構図であり、その結果が約1000兆円の借金です。


格付け機関が日本国債の格下げを実施しましたが、こういった構図も理解しているのだと思います。しかし、格付けのランクにこの事象を考慮するのは投資家保護につながらないので、あくまで日本国債単体で見た場合のランク付けとなるのでしょう。

ユーロ安10年半ぶり水準

ユーロ安10年半ぶり水準(1面)

1ユーロ100円を切りそうになりました。

ユーロは年明け以降、正念場を迎える時期が訪れます。

イタリア・スペイン・ギリシャ等の国債償還。

欧州金融機関の社債償還。


償還、、、とは言うけれど、要するに買い替えできる資金が欧州にあるかどうかということです。

資金不足に陥った金融機関は借り換えに応じることを控える恐れがあるので、それを見越してのECBによる資金供給(3年)だったとみているのですが、これが機能するかどうかは、1月の動向をみつつ、イタリア・スペイン国債の償還額が大きくなる2月が正念場になるのかな。。


この他にも懸念事項といえば、欧州金融機関にしばられている自己資本比率のルール(9%)。

2012年6月末までに実現させておく、という内容ですが、債務圧縮に伴う実体経済の悪化は到底避けられそうにありません。




こういった事態を防ぐ措置として、ECBによる国債の買い入れという手法があるのですが、「インフレを引き起こしかねないので適切ではない。」とか「ECBのバランスシートが拡大するから危険。」といった解釈があるようです。


この欧州の場合を考えると、お金をたくさん刷ればインフレが起こるかどうか、、、、、というと、決してそうではなくて、お金を刷って、それを市場が大々的に借り入れていくこと、さらにお金と引き換えに入手する製品やサービスが不足すること、ドイツが嫌がっている危険なインフレにはこの二つが必要です。

需要増加(お金をいっぱい手にした人々)と供給不足(製品やサービスが不足すること)がマッチングしたときにインフレは危険なインフレへと動いているのは過去の歴史が証明しています。

WW1後のドイツや最近のジンバブエなんかはこのインフレの典型。

お金はどんどん増えるのだけれど、買う物が無い、オークションのように加速度的に値上がりしていきます。


ECBの国債買い入れでこの事態に陥るかと言うと、、、国債を買い取ってもらった金融機関がお金を市場に投入することは考えづらいですね。貸し渋りを控えて、安全資産で運用すると思います、、、つまりまた国債に戻るってことです


こういう形で一時的に金融不安を抑えている間に実体経済の回復を待つ、、、いまアメリカがこれをやっているのですが、個人消費が回復してきました。回復した原因がこの金融緩和によるものなのかどうかはわからないのですが、回復を支援していることは間違いないでしょう。

もしもこれで経済回復傾向が鮮明になったら、また資本主義が進化することになります。
不況を乗り越える方法がわかったことになるのですからね。


皆で一生懸命働いて製品やサービスをたくさん生み出して皆で分け合う、、、、これが理想であって、お金なんて必要はないのではないか?という考え方もできますが、、、これを目指したソ連と中国は失敗してるんですよね、、共産主義です。

人間は欲深い生き物なので、エサをちらつかせないと頑張らない生き物です。
いまのところ資本主義はこの人間の特性を最大限に生かした仕組みだと思ってます。

イタリア国債入札順調

イタリア国債入札順調(7面:国際2)

28日に行われた6カ月物と2年物の国債入札。
利回りはそれぞれ、3.25%、4.85%と11月末の頃に比べると3%程度低下してきました。

国内銀行に需要が強かったようです。

これはもしかすると、ECBによる3年間の資金供給オペの効果が流れているのかもしれませんね。資金繰りに目途がたった当面の運用先としてイタリア国債を購入しているという指摘も事実としてあるようです。

展開が少し面白い方向に進んでいるかもしれません。
継続して注視していこう。

消費増税、民主大揺れ

消費増税、民主大揺れ(3面:総合)

2013年10月に8%。
2015年4月に10%。

消費税を上げる時期と税率について案を提示したが、この案をめぐって意見対立。

民主党を離れる議員が出てきたとのことです。
大揺れ、、、は言いすぎですね。


消費税はあげるべきだとは思うのですが、その前にお金の流通量をもう少しだけ増やしておいたほうがいいかな。