悪賢い欧州銀の国債購入策・FT紙

悪賢い欧州銀の国債購入策・FT紙(8面:国際1)

欧州国債の積極的購入を否定したECBのドラギ総裁。
いまの欧州金融機関の状況を考えると、これは首を絞める行為に等しいと思っていました。

ただでさえ金融機関が相互不安から資金融通が滞っており、資金繰りであえいでいるなかで、自己資本の強化(自己資本比率9%以上)を求められている。そんな状況で、欧州国債の値下がりが進めば、欧州国債を多く保有している欧州金融機関の逼迫に拍車がかかると思ったからです。

これに対して、市場が期待したのは「ECBによる欧州国債の購入」だったのですが、、、

ECBは金利を引き下げて、さらに金利1%の資金を3年間借り入れられる、、といった措置をとってきました。

『欧州国債の積極的買い入れには動かないのか、、、』と思う一方で、この後者の方について、少し違和感を感じていたのですが、、、FT(フィナンシャルタイムズ)と同じ意見でした。

ECBが欧州国債を購入するのではなくて、ECBが欧州金融機関に低利(1%)で貸し付けて、欧州金融機関はそのお金で欧州国債を購入する。

これなら、、、国債の消化不良も防止できますし、資金繰りを懸念する必要はありません。
要するに、ECBの間接的な国債買い入れ、のようなものです。

事実としてこういった動きが見られたら、いまの欧州金融危機に歯止めがかけられるかもしれませんね。