市場、ユーロ圏に不信

市場、ユーロ圏に不信(3面:総合)

ドイツ国債の札割れ、、、、この言葉にはインパクトがあります。
札割れ自体は珍しいことでもないのですが、欧州不安を土台にした、さらに言えば欧州国債の利回りが全体的に上昇しつつあった、さらにさらにマネーの逃げ場所であったドイツにまで波及したというところが大きいです。

まわりを見れば、ファンドを始めとして、生命保険や銀行、証券などの金融機関が欧州国債のポジションを大幅に落としているところが多いです。


<イメージすると・・・>
こういった諸金融機関が国債を売却する、その結果国債の利回りは上昇し、価格は下がる。
価格が下がれば、大量に保有している欧州金融機関は評価損の憂き目にあう。
損失拡大は自己資本の低下であるので、それを懸念した金融機関間での相互不信が上昇。
短期資金調達ですら難しくなる。
己で手元資金を増やし、自己資本を強化するために、仕方なく低い値段で売却する。

資産売却⇒負債返済、というデレバレッジの過程で資産価格がどんどん下落していくところに危機感を感じます。


※売却したお金はどこに向かっているのか?
各国の中央銀行に預けているようですね。
日本銀行当座預金を見ると、外資が過剰に預けていることが目につきました。
中央銀行に預ける金額が一定量を超えると、年利で0.1%利息がつくんです。この時期、この利率で安全だとしたら、万々歳ですね。