生保、欧州向け債権圧縮

生保、欧州向け債権圧縮(4面:経済1)

日本の生命保険会社がこぞって欧州国債のポジションを落としています。
国債利回りを上昇させていたのは、こういった金融機関なんですが、まわりの流れがそうなので仕方ないと言えば仕方ないですね。

紙面では、ある保険会社の運用統括部長が「ドイツやフランス国債の一部削減も考えている。」と発言していることから、本当に欧州で何か小さな爆発(金融機関の破たんなど)があったときに金融危機が起こる可能性は非常に高まってきているといえますね。

※こういう事態に突入しているのですが、欧州各国(ドイツ・フランス)はなかなか対応策を出せないでいるのが現状です。早急にすべきことは、「国債利回りの低下を防ぐ事」なんですが、その防ぎ方が問題で、緊縮財政をしろ、としか方向性を出していないんですね。

緊縮財政の何が問題かと言うと、景気が間違いなく悪化する点です。
景気の悪化は、回りまわって国の税収減へと導き、結局国債価格の下落につながるだけです。

こういうナイーブな時期はごまかし策が有効だと思います。
ECBが国債をなりふり構わず買っていく(という姿勢を見せる。)ことだと思います。
利回り低下に歯止めがきけば、投資家も態度を変えるので時間稼ぎができます。