市場、「次の策」催促

市場、「次の策」催促(3面:総合)

欧州各国が国債の入札を実施していますが、利回りはじわじわ上昇継続中です。
ただこの実態に反して、欧州株価は大反発しています。

これは市場が、「EUやECBが何か対策をするだろう。」と想定しての買いですね。

事実、もういい加減にECBが大幅に国債を買い入れていかないといけない水準(崩壊一歩前)に到達してます。ドイツがダダをこねようが嫌がろうが、もう四の五の言ってられない状況なので、動かざるを得ないだろうとの判断です。

ユーロ通貨の信認はすでに地に落ちているので、ECBが国債を買い入れたところで特に問題は生じないのですが、「買い入れてくれるなら、、、」と南欧諸国が味をしめて、ガンガン発行していく懸念はありますね。

ちなみにこういった国債の買い入れだけでは、ドイツが恐れているような危険なインフレは起きません。それは欧州の金融機関が本来あるべき金融機関としての機能がすでに失われているからです(信用創造が不可能な状態)。ユーロ通貨の信認が落ちるとあるけれど、すでに落ちてます。


※ユーロ共同債の話
過去の歴史をひもとくと、ヨーロッパは戦争がない時代がないというぐらいの武闘派ぞろいの国々です。「もういい加減、戦争やめましょう!」という目的でEUを立ち上げたのだから、ユーロ合衆国へと歩みを進めていくのが理想的です。ユーロ国が一元管理すれば、ユーロ共同債の発行も可能になります。

ただ国と国との統合なので、経済問題のみで考えられるはずがない、、、当然反発がある。