欧州緊迫の10日間

欧州緊迫の10日間(3面:総合)

やはり欧州の構図がドイツ対他国になりつつあります。
早急に対処が必要なのは、「国債の利回り上昇圧力の鎮静化(国債価格の下落防止)」であると思われるのですが、これに対するドイツの回答は無しです。

ECBを使って国債を大胆に買い入れることに対してもNO。
欧州共同債についてもNO。

現状考えられる策について、全てNOを示してしまっており、代替案をあげるといったこともしません。ドイツとしては、どの案を選択しても、最終的には自分たちに火の粉が降りかかってくるので、わからなくもないのですが。。


今回の一件は、もともと南欧諸国がユーロ通貨導入に伴う低金利に甘えて債務を膨らましたために起こったことです。財政規律の緩みが今回の欧州債務危機につながっています。

そうではあるのですが、そのお金を貸し付けた張本人はどこなのかというと、ドイツやフランスだったりするんです。(ここが経済の面白いところですね。)
また、その南欧諸国が膨らました債務の恩恵に最も預かったのはドイツでした(事実、南欧諸国への輸出が伸びてましたからね。)。

南欧諸国は、ドイツが貸し付けたお金を使って、ドイツ製品を購入した。これはまぎれもない事実なので、ドイツ側も救済に走る責務は存在すると思います。

※ドイツがいつまでも拒否し続けるのなら、ユーロは少しずつ崩壊の方向(脱落国が出るでしょう。)へと進んでいくと思われます。ドイツが脱退するのか、それとも南欧諸国が脱退するのか、どちらが脱退すべきかといった議論が今後盛り上がるかもしれません。